ちょっとデンジャーなアガリスク

先日、キリングループの子会社のキリンウェルフーズに対して厚生労働省→国立医薬品食品衛生研究所が「キリン細胞壁破砕アガリクス顆粒」に対して発癌プロモーション(発癌促進作用)があることを発表した。

ラットを用いた中期多臓器発がん性試験で、発がんプロモーション作用が確認されたということと、遺伝毒性試験の復帰突然変異試験と染色体異常試験も陽性(+、ポジティブ)であるということが判明したため。

ラットを使って毒性試験をするのはコストがかかるけど、遺伝毒性試験なんか低コストで簡単にできるだろうに。なんでこれを省いたのか。馬鹿だねぇ。。

そもそもアガリスクは免疫力を高めるという点で注目されていたけれども、毒性試験という点ではほとんど研究されていない。免疫力を高めるっていってもたかが知れてるわけで、たいした効果はない。癌が完治するわけでもないし。キリングループと協和発酵グループ・バイオベンチャーである応微研という名だたる企業が食品健康影響評価を食品安全委員会で受けるはめになるというこったらミスを侵すのはみっともないな。

というわけでアガリスクを過大評価・過剰広告してきた人達は科学的立証検証を元に発癌プロモーションの作用を追及して論文にまとめるべき。これはむしろチャンスであって、ここから大きな発見があるかもしれない。昔、大学で冬虫夏草の研究をしている人のプレゼンを何度か見たことあるけど、これも癌の抑制という点で動物実験レベルではなんらたいした効果がなかったなぁ。

そういや、薬事法の関係かなんかでネットで漢方薬とか健康食品とか申請しないと販売できなくなるっていうコラムを読んだ事あるけど、健康食品を扱っている人達は要注意だね。