生命科学

ミトコンドリアと躁鬱

私めは大学・大学院そして研究所生活の中で常にミトコンドリアを主たるテーマにして研究してきました。 神経疾患とミトコンドリアの研究は学生時代から取り組んでいるテーマの一つであり、自分も鬱になったことがあるので興味のある研究でした。精神疾患でど…

ちょっとデンジャーなアガリスク

先日、キリングループの子会社のキリンウェルフーズに対して厚生労働省→国立医薬品食品衛生研究所が「キリン細胞壁破砕アガリクス顆粒」に対して発癌プロモーション(発癌促進作用)があることを発表した。ラットを用いた中期多臓器発がん性試験で、発がんプ…

パキシルの効果

グラクソ・スミスクライン株式会社(社長:マーク・デュノワイエ、本社:東京都渋谷区、以下GSK)は、1月23日付で抗うつ剤「パキシル錠 20mg」、「パキシル錠10mg」(一般名:塩酸パロキセチン水和物)が強迫性障害の効能・効果を取得したことをお知らせします。強…

米国産牛肉輸入問題2(やっぱりな)

輸入再開1カ月、またもや米国産牛肉が停まってしまいました。1月20日、米国か ら輸入された牛肉の中に、除去されるべき特定危険部位の脊柱の混入が確認された のです。食関連業界にとっては、ホリエモンショック以上の大きな激震が走りまし た。「それみたこ…

米国産牛肉輸入問題1

輸入された米国産牛肉から特定危険部位である脊柱が発見され、牛肉の米国からの輸入がストップしたというニュースに、1年ほど前に読んだ1冊の本を思い出した。「だから、アメリカの牛肉は危ない! 北米精肉産業恐怖の実態」(河出書房新社)である。悪趣味…

ライブドアとバイオベンチャー

粉飾決算が明るみに出た今となっては幾らでも批判できますが、プロ野球球団の買収やテレビ局買収で話題になっている会社がバイオ投資に関心を示していると聞いたときには、バイオ産業の活性化につながるのであればと少しは期待しました。ですが、その行動を…

LancetとBMJ

英国の医学雑誌の2大誌はLancetとBMJ (British Medical Journal)である。世界の中で総合医学学術雑誌でもっとも質の高いとされている4つの雑誌の半分を占める。ちなみに後の2つはNEJM(New England Journal of Medicine)とJAMA(Journal of American M…

エピジェネティクス

エピジェネティクス(英語epigenetics)とは、クロマチンへの後天的な修飾により遺伝子発現が制御されることに起因する遺伝学あるいは分子生物学の研究分野である。遺伝形質の発現はセントラルドグマ仮説で提唱されたようにDNA複製→RNA発現→タンパク質合成→…

全世界のがん死の3分の1は日常生活の中で予防可能、最大の危険因子は喫煙

がん治療法は進歩しているが、いまだに他の慢性疾患に対する治療ほど、死亡率を減少させることはできていない。また、有効なスクリーニング法が存在するのは、一部のがんのみだ。したがって、生活や環境の改善を通じた一次予防が、がん死の抑制には重要と考…